うちの暮らし

2019年07月19日
 うちは農家だ。
 
 誰が何と言っても、農家だ。
 
 前述したように自分は末っ子だから、農家としてのうちしか知らない。
 
 最初は祖父母とも健在で、家族7人の時代がわりと続いていた。
 
 農業を本格的にやりだしたのは父親だから、歴史はそう深くない。
 
 だが指導農業士だったから、地元の農業への貢献は大きかったはずだ。
 
 祖父母と父親が亡くなって、家族がばらばらになった今でも、その矜持は胸にある。
 
 自分自身もそうだが、特に母親に。
 
 なぜか母親は、数年前に家を出て、高山のアパートで暮らしている。
 
 今の家に一人で残った自分とは家計を共有する関係だが、別居は別居だ。
 
 それなのによく家へ帰ってきて、借りた畑で野菜作りをする。
 
 種から苗を育てる、お馴染みのやり方。
 
 お母さんは、うちの暮らしを忘れていない。
 
 いや、忘れることはできないんだ。
 
 そう、確信する。
 
 だからこそ余計、この家を守りたい気持ちが強くなる。
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Posted by くろねこ  at 04:13 │家を守る