既に報告した通り。
うちは、近所の工場に駐車場用地を貸している。
従業員専用。
それ以外の使い方は見たことがない。
と、ここで近所の工場について。
元は地元の印刷会社で、高山一円の工場を統合する形で今の場所に移ってきた。
今の名前は馴染み薄いかもしれないが、これが親会社の名である。
全国へ売っていくためには必要だったらしい。
そう、ここの商品は全国に向けて作られている。
本業の印刷は、もうやっていないはずだ。
具体的に何を作っているかは、自分の目で確かめてほしい。
初めて聞くと、かなり驚くと思う。
少し意地悪だけど、これは匿名性のため。
なお、このブログでは実名を挙げず、工場、として表記する。
その、近所にある工場は、農地を買い上げることで建設された。
だから、工場のフェンスで囲まれた部分については、全部が工場の持ち物である。
うちが駐車場用地として貸した土地は、農道を挟んですぐ隣。
2筆で構成された、1区画。
元は「田」で、うちは完全に畑として利用していた。
筆者自身も、ここで露地野菜を栽培していた。
極めて優良な農地。
本来ならここも農地以外には使えないのだが、実際に転用の許可が下りて、立派な駐車場になった。
地目で言えば、「田」から「雑種地」へ。
むろんこの農地転用も、簡単にできるわけではない。
この工場の誘致に、村が関与したのが大きいのだろう。
自治体から確約を得るのが、やはり近道。
ただし、神通力はここまでだと考えられる。
周囲には農地しかないから、野放図な拡張はできないらしく。
一度あった建屋の増設も、敷地の内部に留まっていた。
工業団地でなく、農地の真ん中に移ってきた、これが宿命。
この工場の場合、規模の拡大が一番の課題になりそう。
そんな心配はいいとして。
地目の件に関しては、我が家の土地と共通点がいろいろある。
相手が個人でなく、企業になっただけ。
そう、思えなくもない。
確かに、うちが農地を解除したくても、不可能だった。
申請をしたのも、工事を行ったのも、借りた側になる。
雑種地になった途端、思いもしない固定資産税の額に驚いた。
だけど、おそらく似て非なるものであろう。
その理由。
まず、土地を借りたいと申し出たのは、工場側。
うちは、その申し出に対応する形で契約を結んだ。
次に、契約が分かりやすく、法令に沿ったものである。
土地を返還する際の現状回復も、契約書に明記されている。
つまり、工場側が農地へ戻す責任があるわけだ。
この契約に不安はない。
不満もない。
借り手と貸し手が逆になっても、理屈は同じだ。
さらに、工場を個人に置き換えた場合も、変わる点はない。
この工場に関しては、優良企業であることが分かっている。
信用、信頼は揺るぎない。
何かあれば話し合いができるし、気持ちのいい関係であり続けられると思う。
これが、普通。
現在の法律でも、十分できる。
できないことが、おかしいのだ。